クリスマスに子どもに贈りたい絵本

絵本

クリスマスプレゼントに絵本を添えて・・・。

今回は小学生くらいのお子様にオススメしたい絵本を何冊かご紹介したいと思います。

ちいさなお子様にオススメの絵本はコチラ

 

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小学校低学年のお子様へ

赤はなのトナカイ ルドルフ

文 とおやま うみひこ

絵 つかだ きょうこ

メディアファクトリー

 

有名なクリスマスソング、赤はなのトナカイのお話です。

赤はなのトナカイさんはクリスマスタウンのトナカイでルドルフという名前なんですね。

 

赤い鼻のためにみんなから笑われていたルドルフ、ある日、いつも叱られてばかりの本当は歯医者さんになりたいおもちゃの妖精ハーミーに出会います。

気の合った二人は旅に出かけました。

旅の途中では、大冒険家のコーネリアスとともにゆき男から逃げたり、たどり着いたおもちゃのしまで、島の王様であるライオンから相談事をされたりします。

ルドルフはその後もみんなと別れて旅を続けますが、くまの親子に会った時、いまごろ自分の両親がどんなに心配しているだろうかと気がつきます。

 

ルドルフは立派に成長した姿でクリスマスタウンに戻りました。

ところが、両親はルドルフを探しに出かけたままいなくなっていたのです。

ゆき男に捕まってしまったのでした・・・。

ルドルフは助けることができるのでしょうか。

 

みんなと違うことはダメなことなのかな・・・?

ルドルフが生まれた時に赤い鼻をみて驚いたお父さんに

「きっと、これが この子の いいところなのよ」

と言ったお母さん、そんな風に考えられたら素敵ですね。

 

ねえ抱っこして

文  竹下 文子

絵  田中 清代

金の星社

 

こちらは、ねこちゃん目線で描かれたお話です。

飼い主のご夫婦に赤ちゃんが生まれました。

 

お母さんは赤ちゃんにかかりきりで、ちっとも私を抱っこしてくれない。

赤ちゃんなんて何にも自分でできなくて、なんてつまらないんだろう。

でも、あまいにおいがする・・・。

 

ねこちゃんが、お母さんと赤ちゃんを見つめる眼差しが切なくて胸がキュッとします。

赤ちゃんなんて!ってヤキモチを焼いてみるけどとっても可愛くていいにおい。

妹や弟ができた上の子の気持ちそのものですね。

ときどきでいいから、わたしもだっこして・・・。

お母さんは、ねこちゃんのこと忘れたわけじゃないんだよ。

最後のページの幸せそうなねこちゃんの絵にホッとします。

 

小学校中学年以上のお子様へ

黒ねこのおきゃくさま

作  ルース・エインズワース

訳  荒 このみ

絵  山内 ふじ江

福音館書店

一人暮らしの貧しいおじいさんのもとへ、みすぼらしくやせ細った黒ねこがやってきます。

おじいさんはかわいそうな黒ねこを家の中に入れ、ねだられるままにほとんどない食べ物をすべてあげてしまいます。

残り少ないまきも全部だんろにくべてしまいます。

 

翌朝、お腹いっぱいになり毛並みもふっくらした黒ねこは、見違えるように堂々とした姿になり、外へ出たいと戸口で「にゃーお」となきました。

おじいさんがとびらを開け外に出してやると、不思議なことが起こります。

振り返って、しゃべり始めたのです。

 

黒ねこは、なぜ自分を追い出さなかったのかとおじいさんに聞きました。

おじいさんは、おいだすなんてとんでもない、「今じゃあ、ほら、友達じゃないか」と言ったのでした。

おじいさんは、幸せそうに暖まっている黒ねこと寄り添って自分も満たされた気持ちになったのでした。

そして、本当に不思議なことが起こるのはその後のことです・・・。

 

なかなかおじいさんのようには出来ないけれど、自分も苦しいのに黒ねこを世話することで心が満たされていくおじいさんの気持ちはわかるように思います。

絵本ですが少し長めのお話なので、お子様が自分で読むのにも良いと思います。

 

 

サンタクロースっているんでしょうか?

子どもの質問に こたえて (ニューヨーク・サン新聞 社説)

訳  中村 妙子

絵  東 逸子

偕成社

この本は今から百年以上も前のニューヨーク・サン新聞の社説を訳したものです。

当時8歳の女の子からの「サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?」という手紙にサン新聞の記者が答えたものです。

女の子のパパは、サン新聞に問い合わせてみて新聞社がサンタクロースがいるというのならたしかにいるのだろう、と言ったそうです。

サン新聞は、そのような大切な質問をするほど信頼してくれたことをうれしく思う、と書いています。

 

さて、サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?

誰も見たことがないサンタクロースを信じることの本当の意味。

この世界において、人間の考えられること、わかっていることがどんなに小さなものか、気づくこと。

心に残る言葉は、「この世界でいちばんたしかなこと、それは、子どもの目にも、おとなの目にも、見えないもの」

そして、見えないものは存在しないと思うことは、この世界を美しくしている愛やまごころを消してしまうということ。

 

子どもなら誰でも不思議に思うこの質問に、こんなにも真摯に答えてくれた記者の方がいたなんて。

大人になっても読み返したくなる一冊です。

 

最後に

小学生になると、もう、あまり読み聞かせなどしなくなるかもしれません。

そして、読書が好きなお子さんであれば、絵本をとっくに卒業しているかもしれません。

でも、クリスマスにはメッセージを書いた素敵な絵本を贈ってみませんか?

 

少し大きくなったお子様でも、たまには一緒に本を読むのもいいな、と思います。

わたしが中学生の頃、授業の前に教科書とは別の物語を少しだけ読んでくれる先生がいて、ひそかに楽しみにしていました。

本を読んでもらうのって案外大人になっても嬉しいものかもしれません。

 

そして、自分が子どもの頃に大好きだった絵本も大人になって我が子に読んであげると、また違う感動があるものです。

子どもが、読んで!って言ってくれるうちはたくさんの本を読んであげたいですね。